注文住宅の減額案7選【建物編】やってよかった案は?失敗談も紹介
注文住宅の「建物」を減額する方法が知りたい!
注文住宅で減額調整する際、「内装」よりも「建物」の減額ポイントがイマイチ分からないと感じる方も多いのではないでしょうか。
分かります。私たちもそうでした。
最初は「建物を小さくする」くらいしか思いつかなかったよ。
建物を減額する方法は、サイズを小さくするほか、家や屋根の形・間取りをいかにシンプルにできるかがカギとなります。
しかし、何でもシンプルにしたり削ったりすればいいわけではなく、やり直しがきかない部分だからこそ削ると後悔につながるものもあるので注意が必要です。
そこで今回は、注文住宅の減額案7選【建物編】を分かりやすく解説!
気を付けるべきポイントや、わが家が実際にやってよかった減額案もお伝えしていきます。
また、わが家が減額して後悔した箇所についても正直にお話しますので、失敗しないための参考にしていただければと思います。
わが家が実践した減額方法「内装編」はコチラ!
わが家が住宅会社をスムーズに決められた方法を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください
\契約破棄の過去を乗り越え…/
建物本体は大きく減額できるチャンスだが慎重に考えるべき
建物は大きく減額できるチャンスですが、慎重に考えていくべきポイントでもあります。
なぜなら、失敗してもやり直しがきかなくなるから。
「内装」だと、住んでから壁紙を貼り替えたり、ドアを交換したり、家具を造作したりできますよね。
しかし「建物」となると、サイズ・間取り・窓・性能、どれをとってももう自分たちではどうしようも出来ません。
特に、窓や断熱材・外壁・屋根の外装材などは、後々の暮らしに直結する大切なポイント。
削る・グレードを落としすぎるなどした結果、快適な暮らしが送れなかったり、電気代やメンテナンス代が嵩んだりして後悔しても遅いのです。
せっかくのマイホーム。
後悔より満足感のある暮らしがしたいよね。
まずは、性能面で必要以上に減額しようとしないこと。
あとは自分たちの暮らし方で絶対に必要なもの・実現させたいものから優先順位を付け、シンプルにできそうなもの・削れそうなものを順番に考えていきましょう!
やり直しのきかない部分ですから、くれぐれも焦らず、慎重に検討してくださいね。
建物本体費用の減額案7選
それでは、建物本体の減額案を7つご紹介します。
- 床面積を減らす
- 総二階にする
- 屋根の形をシンプルにする
- 窓の数を減らす・種類やサイズを変更する
- バルコニーを大きくしすぎない・またはなくす
- 部屋数や仕切りを減らしてオープン空間を増やす
- 水回りを集約する
合わせて、わが家がやってよかったと感じたものもお話しますね。
早速見ていきましょう!
①床面積を減らす
床面積を減らし、建物を小さくすればそのぶん減額できます。
坪単価50万なら2坪減らせば100万の減額となり、減額効果としては、おそらくこの方法が1番大きいのではないでしょうか。
注文住宅の減額案で必ず目にする方法ですが、大きく減額できるからと言ってすぐに採用するのはおすすめしません。
なぜなら、床面積を減らせば動線が短くなるぶん生活はラクになりますが、「狭い」「足りない」と感じるようなら満足感のある暮らしができなくなる可能性があるから。
要望を詰め込んだプランから希望していた場所や収納などを削っていくことになるため、住んでから後悔しやすい方法でもあるのです。
まずは、廊下も含め余分な面積を取っている場所がないか、もう一度見直してみましょう。
個人的には、床面積を減らす方法は、ほかをいろいろ試したあとの最終手段だと思っています。
②総二階にする
総二階とは?
1階と2階の面積が、ほぼ同じの2階建て住宅のこと。
家の形状は複雑になればなるほど費用がかかりますが、総二階にすると凸凹がないぶん基礎・柱・構造材・屋根材、が最小限で済みます。
さらに施工の手間も少なくなるため、人件費を含めた減額が可能。
デザイン的にはシンプルですっきりとした外観になりますが、シンプルさを活かしつつ、外壁の色や素材・窓の形などでアクセントを加えると◎!
わが家も総二階です。
元々「箱」のようなシルエットの家に住みたかったので総二階を選んだのですが、結果的に建築費が抑えられた上に、シンプルな形ゆえのメリットが数多くありました。
総二階の魅力については、以下の記事で詳しく解説しています。
③屋根の形をシンプルにする
屋根は形状によって金額が変わり、形が複雑になればなるほど資材・施工費が嵩みます。
一般的な木造住宅でよく使われる屋根は、こちらの3種類。
寄棟
切妻 片流れの順で費用が安くなります。また、屋根の素材は、瓦
ガルバリウム 化粧スレートの順で安くなるため、瓦を使っている場合は素材を見直してみるのもいいかもしれません。わが家は切妻の三角屋根ですが、高さ制限にかかったため後方部分だけ寄棟になっているよ。
素材はガルバリウムです。
私たちは当初、真四角の家を希望していたため、屋根は「陸屋根(ろくやね)」と呼ばれる地面と水平の平らな形になっていました。
しかし、陸屋根は木造住宅では防水・排水処理が難しく、結局費用がかかることで断念。
切妻の三角屋根に切り替えました。
陸屋根を採用したい場合は費用だけではなく、どのような防水・排水処理がされるのかも詳しく設計士に聞いてみてくださいね。
④窓の数を減らす・種類やサイズを変更する
窓の数を減らしたり、種類やサイズを変更したりするのも、減額調整には有効です。
大きく金額が変わるポイントではありませんが、大開口タイプや特注窓をやめるとかなりの減額になる場合も…!
わが家はリビングにフォールディング窓を採用していましたが、毎日窓を全開にすることもないと考え直し、種類を変えて約11万円の減額になりました。
※フォールディング窓…複数の連なる扉を折り畳みながら開けると、開口部を全開にできる窓
風通しが必要ないところの窓は、開閉できないFIXタイプに変更するのもひとつの方法ですね。
また、私たちの主観ですが、お風呂とトイレの窓はつけなくても何ら問題ないと感じています。
お風呂とトイレの窓をつけないメリット
- 掃除がラクになる
- 防犯面の心配がない
- 24時間換気システムの換気量が安定する
- 断熱性が安定する
- コストカットできる
「自然光や自然風が入らない」「開放感がない」などのデメリットはありますが、そこを重視しない方はむしろつけないメリットの方が大きいのではないでしょうか。
私たちも最初は必要だと思っていましたが、設計士のアドバイスを信じてつけませんでした。
結果、何の問題もなくストレスフリーで暮らせています。
窓の断熱性能の種類については、お住まいの地域や気候に合ったものを採用するようにしてください。
減額のために、断熱性能が下がるサッシやガラスに変更するのはおすすめしません。
⑤バルコニーを大きくしすぎない・またはなくす
洗濯物を干すだけの目的なら、サイズは半間(奥行き90cm程度)が一般的。
バルコニーが大きくなればなるほど補強費用が嵩むため、大きくしすぎないのもポイントです。
また、以下のような場合は思い切ってバルコニーをなくし、外観をシンプル化するのも◎!
- ランドリールームの設置を考えている
- 大きめの庭がある
- 採光・風通が期待できない
- 隣の家の窓と近い
- 掃除が面倒くさい
- バルコニーを使う目的が決まっていない
バルコニーをなくすと掃き出し窓を腰高窓に変更できるから、さらに減額できます。
⑥部屋数や仕切りを減らしてオープン空間を増やす
部屋数や仕切りを減らし、できるだけオープンな間取りを目指すと間仕切り壁や建具が減って減額できます。
例えばこちら。
- 子ども部屋の仕切りをなくす
- 階段をリビング内に作る
- 玄関ホールを省いて玄関とリビングを直結させる
- 書斎はリビングの一角に作る
- 和室をやめてリビングの一角に畳スペースを作る
実際、3つめの「玄関ホールを省く案」は完成見学会で行かせていただいたお家が採用しており、開放感のある広々とした間取りがとても印象的でした。
玄関ドアは部屋の中が見えない位置に設けてあり、プライバシーもしっかり確保されていたよ。
オープンスタイルは費用を抑えられるだけではなく、開放感のある家になって家族のコミュニケーションも取りやすくなるメリットもありますね。
⑦水回りを集約する
水周りは同じ階に集約し、配管もシンプル化しましょう。
1階にキッチン、2階にお風呂と洗面所、トイレは各階に…と分けると配管が複雑になったり延長になったりして、そのぶん費用がかかるためです。
また、2階に水回りを配置すると、1階と2階の間に給排水管を通すスペースが必要になり、部屋の天井高を確保するために階高をあげる場合があります。
※階高…建物の1階分の高さ
わが家は2階にもトイレと手洗い用の洗面を設けたのですが、給排水管が通る廊下のみ天井高を下げる方法で事なきを得ました。
廊下なら多少天井高が下がっても大きな問題ではありませんが、リビングなど居室の天井高はしっかり確保したいもの。
給排水管を通す場所が居室の上になる場合は、階高費用の確認も忘れずに行いましょう。
わが家が建物を小さくする減額方法を選ばなかった理由
わが家は、建物を小さくする減額方法は選びませんでした。
なぜなら、「1階完結型の家」にしたかったから。
1階完結型の家とは?
就寝以外の生活を1階だけで行える家のこと。
私たちは40代夫婦。
毎日の洗濯・収納・身支度…さらに2階にお風呂と洗面所がある家に住んだ経験もあり、毎日何度も行う2階との往復を極力なくしたいと感じるようになってきました。
もちろん平家も検討しましたが、どうしても土地の大きさがネックとなり、予算上現実的ではありません。
そこで平家は諦め、2階建の「1階完結型の家」に切り替えることにしました。
そのため、平家とまではいかないけれど1階はある程度の面積が必要となり、家のサイズを小さくして減額する方法は、ほぼ当てはまらなかったのです。
私たちは「1階の広さ」を最優先しましたが、あなたもご家族と暮らし方をよく考えて、優先順位をつけてみてください。
暮らし方は、年齢・職業・価値観・こだわりや好きなものによっても変わるので、人それぞれ違っていて当たり前です。
何が正解かなんてないから、自分たちの暮らし方を考えた上で優先順位をつけようね!
1階完結型の家についてはこちらで詳しくお話しています
【失敗談】減額のためになくして後悔したワークスペース
私は在宅ワーカーなので、最初の打ち合わせからずっとリビング内にワークスペースがあるプランにしてもらっていました。
狭いけれど、造作デスクやシェルフも備わり、室内窓で仕切りつつ篭り感もある夢見ていたとおりのプランです。
しかし、ワークスペースにけっこうな費用がかかっていたのも気になっており、最後の最後で「まぁダイニングテーブルでも仕事はできるしな…」と再考。
夫や設計士の反対があったにも関わらず、ワークスペースを却下しました。
結果、現在の状況はと言うと…
- ダイニングテーブルは常にPC類や・資料・文房具が散乱
- 食事のたびに一旦ぜんぶ退けなければならない
- リモート会議もなんだか落ち着かない…
- 来客時はとりあえず仕事道具一式2階に避難
家を建てる前の生活と何ら変わっていない。笑
今までもずっとこの状態で不便だったからワークスペースを作り、スムーズに仕事ができる環境にしたかったはず…!
しかし、減額にとらわれすぎて本来の目的を見失い、必要な場所まで間取りから省いてしまった結果がこれです。
猛烈に、後悔しています。
ワークスペースごと却下せず、室内窓や間仕切り壁をやめるだけでも減額はできたのに、0か100かの性格が災いしてしまった。
あなたは私のような失敗をしないよう、家族や設計士の意見も聞いて柔軟に、慎重に、でも譲れないところはしっかりした意思を持って進めてくださいね。
内装は住んでからでも変えられますが、サイズや間取りはもうどうしようもありません。
不便を感じる生活になる減額は意味がないですし、毎日のことであるなら尚更ですよ。(あの頃の私へ伝えたい。笑)
減額だけにとらわれず今後の暮らし方を考えて選ぼう!
注文住宅の減額案【建物編】をお話してきましたが、いかがでしたか?
建物は大きく減額できるチャンスですが、内装と違ってやり直しのきかない重要ポイントでもあります。
まずは、新居で快適な暮らしを送るために、性能面まで必要以上に減額しないこと。
あとは自分たちにとって絶対に必要なもの・実現させたいものから優先順位を付けて、シンプルにできそうなもの・削れそうなものを順番に考えていきましょう!
減額は1番頭を悩ますところだと思いますが、必要以上に悩むと私のように血迷って後悔するはめになります!
減額だけにとらわれず、こだわりの意思はしっかり持って進めていってくださいね。
本記事があなたの家づくりのお役に立てると幸いです。
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